【2017年7月05日 恋愛コラム ★パワースポットなんてアテになるのか】
こんにちは、ラスカルです。
名産品のオリーブや醤油、そうめん、さらには映画「二十四の瞳」で有名な瀬戸内海上に浮かぶ小豆島(しょうどしま)。そこにある恋人たちの聖地「エンジェルロード」の一部が立ち入り禁止となったことがニュースに取り上げられていました。
エンジェルロードは干潮のときに砂浜と島をつなぐ砂州が現れるというもので、なんら目新しいものでもなければ、ありがたがるものでもないのですが、小豆島の観光協会が上手く宣伝することで、世の中のすっとぼけミーハーたちを集合させて、恋人の聖地だとみんなで万歳三唱していました。
ちょうど小豆島がある瀬戸内海において、進研ゼミと個人情報の怪しい取得と流出で有名なベネッセ・コーポレーションが惜しみない財力をつぎ込み、芸術事業を展開する時期と多少の前後はありつつもリンクして「エンジェルロード」なるものが誕生しました。
金に貪欲なベネッセが、同じく金に猛烈な執着をみせる安藤忠雄先生という猛禽類とタッグを組んだこの瀬戸内国際芸術祭は当たりました。そして自然とエンジェルロードもその当たりの中に組み込まれたということです。立地的にも。
もちろん、砂の道があらわれるのは以前からありましたよ。
ただの自然現象を「エンジェルロード」と名前を与えて商品化してやることで、それが商材価値を持って一人歩きしたということです。商売としては大成功です。
が、今回はその「エンジェルロード」の利益を享受できていなかった、道の先にある島(私有地)の所有者がこれだけ観光客が誘致できて利益もあがっているんなら、自分にも還元してくれとゴネたということです。
島の所有者のおっさんは、賃料として自治体から年に40万しかもらっていないが、儲かってるんならもっと出せ。といいましたが、自治体側がそれを跳ねのけたので、おっさんはエンジェルロードと自分の島に境界線を作り、「私有地、立ち入り禁止」としたわけです。おっさんとしては小豆作戦ならぬ、焦土作戦をとったことがラスカルからすれば微笑ましいものです。
田舎の揉めごとですね。やってることが、瀬戸内水軍の時代から変わってない。
エンジェルだけに守護天使とかじゃなくて、守護大名とかの時代ですよ。
ラスカルはおっさんの言い分もわかるし、自治体側の言い分もわかります。ラスカルがおっさんだったら、同じように賃上げを要求したでしょうし、ラスカルが自治体側だったら、同じように突っぱねました。そもそも年間の40万円が自治体側から支払われている理由としての契約内容になんと書かれてあるのかを知らずには、これ以上に突っ込んだことは論じられませんが、とにかく、おっさんは聖地の景観を台無しにしたということです。
島って私有地なのか?と思われる人もいるかも知れませんが、瀬戸内海の無人島には所有者がいますし、さらにはたまに売りに出されたりもします。
看板ひとつやふたつで価値が下がるような聖地なら、さっさと潰れて他の場所を探せばいいじゃないかとラスカルは考えます。第二、第三のエンジェルロードなんてものはそこいら中にあるもので、今回の騒動の平和的な解決は世間のみなさんが、その地を、失われたオアシス都市「楼蘭」のように忘れることでしょう。
おっさんは「もっと儲かるんじゃないか」とか「島の管理が大変だ」とか心をかき乱されることなく静かに過ごせる。自治体側は年間の40万の賃料だけで済む。これでお互い握手をしてそこから恋に発展するかも知れません。もしかしたら40万の再契約をするときに自治体の担当者とおっさんがドラスティックで無駄のない和平合意の席上で感極まってキスをするかも知れません。
そして一番大切だった「エンジェルロード」を失うわけです。自然現象はそのまま続いていくでしょうが、その自然現象は怒りもせず、笑いもせず、泣きもしません。ただ、ゆっくりとゆっくりと波で砂を洗うのを繰り返すだけです。
ほんの数年前にできたもの、当たり前の自然現象に付加価値をつけてしまったおかげで、大人が歯をむき出しにして乱心するのを、みなさんはどのように見るでしょうか。
ラスカルも全国のパワースポットをサイトにアップしていますが、エンジェルロードには一切触れずにいました。
当然です、何の利益もありゃしないからです。利益を得るのは前述の人たちですから。
ですが、ラスカルがこのサイトで記載しているパワースポットもその全てに何らかの効果があるのかと言われれば、それは全然違います。ラスカルは紹介しているだけで、そこにご利益があるのかどうかは全くの別問題です。
ラスカルなりに良いところ、悪いところという目安はありますけれど、そういう込み入ったことはブログでなんか書かないもん。といって、お金を出さないと教えないとかでもありません。普通に教えますんで、メールでもしてくださいな。
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